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2011年3月26日 (土)

放浪息子 #10

「10+11」
前回、物語は一気に加速した、そして今週は失速した
「動」から「静」へ、「希望」から「失望」へ

やっぱり世間の壁は厚いというか、いつの世も「常識」に支配されるのは変わりない
時代の空気に穴を開けるという先駆者的異端者的行為の顛末が重たい雰囲気で語られました

女装登校というイベントに対して多彩なキャラ設定があるからこそ、ドラマの展開にリアリティが付与されます
ユキさんの反応や、安那ちゃんの悩み、瀬谷くんの思いやりといった、周囲の人物造形もよかった
土居の「バカじゃねーの」はかなり酷い
酷いけど、とても彼らしいと思った
にとりんの女装を評価し、登校を唆した責任をあっさり放棄する自己中心的な保身
卑劣といえば卑劣だけれど、理解ある親友たちとのキャラの描き分けに唸らされたです
彼を弁護するわけではないけど、土居は自己中心的なだけで、それほど悪意はないと思う
にとりんに拒絶されたときの呆然とした表情からは、ただ自分なりのスタンスで交友関係を持ちたいのだと感じた

にとりんは女装登校は自分で決めたと言ったけど、やっぱり他人の言葉(特に土居)に動かされた部分が大きいのも認めざるを得なかった
本人が思っていたほど自立はしてなくて、依存的だったわけ
そういう悔しさがあるから、土居に「嫌いだ」と言わずにいられない
土居は人格という意味では、にとりんの「影」の部分にあたる人物だ
つまりにとりんはもっと土居みたいに自己中心的に行動するべきなんだ
もちろん現時点ではそのように振る舞うことを抑制してるのだけれど、そういう部分を取り入れることによって彼は成長し、より自由になれるのだと思う
大人になるということは、自分のために計算高くなることだから
それを打算的と嫌う純真な気持ちも分からなくないが、人間として自立することはそういった「汚い」部分をも自分で受け持つことに他ならない

ただ、にとりんの「女の子になりたい」という気持ちは、もしかしたら自分が周囲の人々に守られたいというエゴの表出かもしれない
だとしたら、彼の夢の実現と人間としての成長は二律背反する困難な道となる可能性が高いです




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